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立腺肥大症・神経因性膀胱

Benign prostatic hyperplasia

前立腺という臓器は男性にのみ存在しており、骨盤の一番底にある臓器です。
膀胱の出口につながる尿道を取り囲む形で存在しており、年齢を重ねるにしたがって徐々に大きくなります。
そして、尿道を圧迫することで様々な症状(尿が出にくい、尿が近いなど)が現れます。
このような症状がみられるようになると前立腺肥大症と診断することができます。
前立腺が大きいというだけでは前立腺肥大症とは言えません。
  • 前立腺肥大症の治療

    前立腺肥大症の治療

    前立腺肥大症は、基本的にはお薬での治療と手術に分けられます。
    前立腺肥大症の治療は歴史も古く、様々な治療薬が存在しており、手術の方法も年々進化しています。
    まずはαブロッカー(前立腺部尿道を弛緩させる)を使用し、状況に応じて5α還元酵素阻害剤(前立腺の容積を小さくする)やPDE5阻害剤(前立腺や膀胱の出口を弛緩させたり骨盤の血流を増加させたりする)を併用します。
    また、頻尿が主な症状の方は、頻尿のお薬を併用することも多いです。
    フォローアップに関しては、尿検査や超音波エコー検査、尿流検査を行い定期的に排尿の状況を客観的に分析します。
    これにより患者さんの症状と検査結果を見合わせることができ、前立腺肥大症のその後の経過予測や治療方針の変更なども考えることが可能になります。
    なお、お薬の治療に十分反応しない場合や、お薬の治療中に尿が全く出なくなったりした場合は手術の適応になります。
    その場合、入院管理が可能な病院をご紹介することも可能です。

Neurogenic bladder

神経因性膀胱とは、膀胱を支配する神経系に何らかの異常が生じて尿が出にくくなったり、
尿がうまく貯められず頻尿になったり尿漏れを起こしたりする疾患の総称です。
この状態が長期間続くと膀胱の筋力が低下したり、膀胱の壁の一部が風船のようにふくらむ膀胱憩室や、
常時残尿が存在することによる慢性尿路感染症を起こす原因ともなります。
  • 神経因性膀胱の原因

    神経因性膀胱の原因

    膀胱は自律神経(交感神経と副交感神経)に支配されており、ストレスに非常に弱い臓器です。
    緊張すると尿が近くなることも自律神経の過敏が原因です。
    そのため、長い時間連続してストレスがかかっている状態にあると、この疾患を引き起こす原因となります。
    また、高齢に伴う神経機能の低下や脳梗塞、脊髄損傷、脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニア、腹部手術後など、直接神経に障害を及ぼす疾患とも深いつながりがあります。
    そのほか、糖尿病の合併症による神経障害でも、神経因性膀胱を引き起こします。
  • 神経因性膀胱の治療と経過

    神経因性膀胱の治療と経過

    神経因性膀胱の治療の基本は、薬物療法です。
    尿が出にくい場合は、膀胱の筋肉をうまく収縮させる薬を使用し、頻尿の場合は残尿を確認しながら膀胱をうまく弛緩させる薬を使用します。
    薬物療法を行っても残尿が多く存在する場合は、膀胱炎や膀胱結石の予防、膀胱機能温存の観点から、自己導尿(カテーテルを使用し在宅で尿を回収する)もしくは来院時の導尿を実施することがあります。
    膀胱機能は一旦悪くなると改善するのに時間がかかることが多いため、尿が出にくかったり尿の回数が多いと感じている方は、長期間放置せず一度泌尿器科を受診されることをお勧めいたします。